USBシリアル通信入門:C言語実装例
USB シリアル通信の基礎と実装例
USB シリアル通信は、コンピューターと外部デバイス間の通信を実現するための非常に重要な技術です。 従来のシリアル通信の概念から始まり、USB 規格の特性を踏まえた実装方法を解説します。 この記事では、基本的な考え方と、C言語を用いた簡単な実装例を紹介します。
1. シリアル通信の基礎
シリアル通信とは、データを1ビットずつ、シリアル(並進)に送受信する通信方式です。 従来のシリアル通信では、データは1ビットずつ、ピンに沿って送受信されるため、伝送速度は遅くなります。 しかし、USB シリアル通信は、この基本的な考え方を基盤に、USB 規格の特性を活用することで、より高速な通信を実現しています。
USB シリアル通信の主要な構成要素は以下の通りです。
- USB デバイス:USB 接続されたデバイス。
- USB コンピューター:コンピューターがUSB通信を行います。
- USB コンプライアント:USB 規格に準拠したデバイスです。
USB シリアル通信では、USB の標準インターフェイスを使用してシリアル通信を行います。 USB 規格は、デバイスとコンピューター間の通信を制御し、データ形式を定義します。
2. USB シリアル通信の仕組み
USB シリアル通信では、以下の手順でデータが送受信されます。
- 準備:USB デバイスとコンピューターが接続されます。
- データ送信:コンピューターがデータをUSBポートを通じてデバイスに送信します。 USB 規格に基づいて、データ形式(例えば、8ビットデータ、奇数/偶数パリティ、ストップビット)が定義されます。
- データ受信:デバイスがUSBポートを通じてコンピューターからデータを受信します。
- 完了:データ送受信が完了すると、通信が終了します。
USB 規格は、エラー検出と訂正機構も提供します。 これにより、データの信頼性が向上します。
3. C言語を用いた実装例 (簡略版)
以下に、C言語で USB シリアル通信を実装する際の基本的なステップを示します。 この例は簡略化されており、実際の USB デバイスとの通信には、より詳細な処理が必要になります。
#include
#include <unistd.h>
#include <fcntl.h>
int main() {
// USB デバイスのファイルディスクリプタを開く
int fd = open("/dev/ttyUSB0", O_RDWR);
if (fd == -1) {
perror("open");
return 1;
}
// データ送信 (例)
char data[] = "Hello, USB Serial!";
write(fd, data, strlen(data));
// 閉じる
close(fd);
return 0;
}
このコードは、`/dev/ttyUSB0` を開いて、"Hello, USB Serial!" という文字列を送信します。 実際のデバイスとの通信では、適切なバッファリング、エラー処理、およびデバイス固有のプロトコルを実装する必要があります。
4. まとめ
USB シリアル通信は、コンピューターと外部デバイス間の通信において、重要な役割を果たしています。 この記事で紹介した基礎知識と実装例を参考に、USB シリアル通信の理解を深め、さまざまなアプリケーションに活用してください。
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