サイバーインシデント対応:万が一のための行動計画と手順書
サイバーインシデント対応:もしもの時を乗り切るための「行動計画」 「インシデントは、いつか来るものだ」 多くの企業が口にするこの言葉は、単なる危機管理の建前ではありません。サイバーセキュリティの世界において、攻撃は「いつか」起こるものであり、「かどうか」を予測することは不可能です。 重要なのは、万が一事態が起きた際に、パニックに陥ることなく、組織として「誰が、何を、どのようにやるか」という明確な行動計画を持っていることです。 インシデント対応の鉄則:6つのフェーズ インシデント対応(IR:Incident Response)は、単にマルウェアを排除する作業ではありません。それは、組織全体のリスクを管理し、事業継続性を確保するためのプロセス全体です。 専門家は、対応を一般的に以下の6つのフェーズに分けて進めます。 準備 (Preparation) これが最も重要であり、最も多くのリソースを割くべき段階です。訓練、ツールの整備、役割分担の明確化など、攻撃を前提とした準備を行います。 検知と分析 (Detection & Analysis) 異常の兆候を早期に察知することが目的です。監視システムやログを分析し、「何が」「いつから」「どのように」侵入してきたのかを特定します。 封じ込め (Containment) 被害の拡大を防ぐための緊急措置です。感染が確認されたシステムをネットワークから隔離したり、アカウントを一時的に無効にしたりします。最優先で実行する「止血」の作業です。 ...